無人化施工を中心としたICT技術の普及を受発注者連携で促す動きが広がりつつある。その一環として四国地方整備局四国技術事務所は11月25、26の両日、高松市の同事務所でラジコン式バックホウの操作訓練と新技術見学会を実施した。新しい建設技術を知り、触れる機会を設けることで現場作業員の安全確保と施工性向上をバックアップしていく構えだ。メーカー担当者が参加することで、実際に操縦するオペレーターの使い勝手を開発・改良過程にフィードバックする格好の場となった。
ラジコン式バックホウの操作訓練には、同事務所と災害時協定を結んでいる香川・愛媛両県の地元建設企業13社のうち、12社のオペレーターが参加。災害時に迅速に対応できるよう土砂撤去の操作を習得した。
土砂災害の復旧現場は2次災害の危険と隣り合わせにある。ラジコン式バックホウは最大150m離れた場所から無線で動かすことができ、作業員の安全が確保できる。同事務所は2台所有しており、単三電池やバッテリーで1日8時間駆動する。
運転席の操作盤を取り出し、手元に持ってきたイメージで、シームレスな操作性を実現した。一方で担当者は、「実際に車両に載った時に感じる振動などはない。視覚情報だけで操作するので慣れが必要」という。この感覚をつかむためにも、定期的に開く操作訓練が有効になるという。
同時開催した見学会は、ICT技術を活用した新しい建設技術を紹介する“展示会”となった。担当者も「DX(デジタルトランスフォーメーション)への取っ掛かりになれば」と期待する。
紹介したのは、▽簡易遠隔操縦操作▽臨場型遠隔映像システム▽車載ハイビジョンカメラシステム–の3つ。このうち簡易遠隔操縦装置『ロボQS』は、九州地方整備局九州事務所とフジタ、IHIが共同開発した。既存の重機を改造せずに、後付けで遠隔操作機にできるのが最大の特徴。分割して持ち運ぶことができ、「組み立て・取り付けも20~30分程度」(フジタ担当者)と簡単だ。急斜面や狭い土木現場に効果を発揮する。
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December 06, 2020 at 02:01PM
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【使い勝手はフィードバック】無人化施工を知る・触る 四国技術事務所が新技術見学会開催 - 日刊建設通信新聞
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