- 世界経済フォーラムは、農業からヘルスケアまで様々な産業の発展をリードし、またサスティナビリティをはじめとする様々な課題に取り組む最も有望な企業100社余りを、2020年のテクノロジー・パイオニアに選出したことを発表しました。
- 今回選出されたテクノロジー・パイオニアの多くは、世界の新型コロナウイルスへの対応に役立つ技術を提供しています。
- 株式会社CureAppは新たな治療法の選択肢となる、医学的エビデンスに基づいたモバイル医療機器(DTx:治療アプリ)の開発を通してヘルスケア・医療分野への貢献が評価され、本年度のテクノロジー・パイオニアに選出されました。
- テクノロジー・パイオニア受賞企業の一覧は、こちら( http://widgets.weforum.org/techpioneers-2020/ )からご覧いただけます。
2020年6月16日 – 東京都に本社を置く株式会社CureApp(佐竹晃太 代表取締役・MD/MPH/MBA、鈴木晋 取締役・MD)は、臨床アプリの研究・開発を通じて「治療」の未来を拓く治療アプリのパイオニアとして、数百社の候補企業の中から世界経済フォーラムのテクノロジーパイオニアに選出されました。
CureAppの治療アプリは、テクノロジーの力とヘルスケア専門家の豊富な医学的知識を駆使し、個々の症例に合わせてパーソナライズした有効な治療指針を提供します。患者の意識向上や行動変容による生活習慣の改善を促し、症状を劇的な改善へと導くことが期待されます。CureAppは、日本で初めて治療アプリの臨床スタディを立ち上げた、業界の先駆的企業です。2019年には、同社初のニコチン依存症患者向け治療アプリのPhase III大規模ランダム化比較試験(RCT)を完了しています。同製品は現在、治療アプリとしては日本で初めて薬事承認を申請中です。CureAppは現在、高血圧やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)患者のための治療アプリの開発と臨床試験も実施中です。昨年には米国支社を設立し、日本市場で培った先進性を生かしてグローバルへの進出にも取り組んでいます。
世界経済フォーラムのテクノロジー・パイオニアとは、新しいテクノロジーやイノベーションの設計・開発・実装を通じてビジネスや社会に大きなインパクトをもたらすと期待されるスタートアップ企業を、世界中から選出するものです。テクノロジー・パイオニアのコミュニティは、世界経済フォーラムにおけるスタートアップ企業の一大コミュニティであるグローバル・イノベーターのコミュニティにとっても欠かせない存在となっています。
このたびの選出を受け、同社CEOの佐竹晃太は世界経済フォーラムの諸活動、イベント、ディスカッションに一年を通じて招待されます。また、為政者や民間のリーダー企業と協働して主要課題に対するグローバル行動計画を策定するなど、今後2年間にわたって同フォーラムのイニシアチブにも参画する予定です。
世界経済フォーラムのグローバル・イノベーターコミュニティのスーザン・ネスビット議長は次のように語っています。「記念すべき20周年にあたりCureAppをテクノロジー・パイオニアにお迎えすることを、大変嬉しく思います。CureApp社を含め、今回選出したパイオニア企業は世界各地で先端技術を開発し、単なる技術革新にとどまらず、世界の現状改善に尽力しています」
CureAppの佐竹晃太CEOは、次のように述べています。
「世界経済フォーラムのテクノロジー・パイオニアを受賞し、大変光栄に思います。既存の投薬や医療機器を使ったアプローチでは治療効果が得にくい疾患は、数多く存在します。しかしながらテクノロジーの進化とともに、モバイルアプリを活用して生活習慣の改善に介入することで、伝統的な診療ではアプローチの難しかった様々な疾患領域で驚くほど高い治療効果が得られることがわかってきています。当社はそうした症状の患者様に対し有効性の高い治療を提供できるよう、今後も邁進してまいります。我々は、治療アプリのパーソナライゼーションや医師による処方が広く普及することによって、当社のモバイルアプリが医学的エビデンスに基づく治療法としてごく自然な選択肢となることを目指しています。また、この新しい挑戦に際して、世界経済フォーラムの討議に参加できることを楽しみにしております」
本年度は、テクノロジー・パイオニアのコミュニティ発足から20周年の節目に当たります。この20年間、数多くのテクノロジー・パイオニアが各産業の発展に貢献しており、広く知られるブランドに成長した企業もあります。過去にはAirbnb、Google、Kickstarter、Mozilla、Palantir Technologies、Spotify、TransferWise、Twitter、Wikimediaなどの著名企業もテクノロジー・パイオニアに選ばれています。
2020年のテクノロジー・パイオニア受賞企業はAI、IoT、ロボティクス、ブラックチェーン、バイオテクノロジーをはじめとする様々な技術を推進し、世界の未来を築きます。その多様性は各社のリーダーシップにも及び、2020年のパイオニア企業の25パーセント以上は女性がリーダーを務めています。また、テクノロジー・パイオニアのコミュニティは今やシリコンバレーにとどまらず、世界中の様々な地域の企業が選出されています。テクノロジー・パイオニアの一覧はこちら( http://www.weforum.org/communities/technology-pioneer )からご覧いただけます。
テクノロジー・パイオニアは企業の革新性、潜在的影響力、リーダーシップ、そして世界経済フォーラムのプラットフォームとの関連性を柱とするコミュニティの基準に従って選出されます。
本年度のテクノロジー・パイオニアの全情報はこちら: http://wef.ch/techpioneers20
過去の受賞企業に関する詳しい情報、コミュニティに関する情報、アプリケーションリンクはこちら(http://widgets.weforum.org/techpioneers-2020/)を参照ください。
株式会社CureAppについて:医療機器ソフトウェア「治療アプリ」を開発するCureAppは、デジタル療法分野の世界的パイオニア企業です。
世界経済フォーラムについて: 世界経済フォーラムは、官民の協働により世界の現状改善に取り組む国際機関です。政界、産業界及び社会の様々な主要リーダーと連携してグローバル、地域、各産業における行動計画を策定します。(www.weforum.org)
グローバル・イノベーターについて:
グローバル・イノベーターコミュニティは、テクノロジーやビジネスモデルの変革の最先端を担う、世界で最も有望なスタートアップ企業やスケールアップ企業で構成されるグループです。世界経済フォーラムはこのコミュニティにプラットフォームを提供し、官・民両セクターのリーダーを巻き込むとともに、現在の危機を克服し将来的なレジリエンスを構築する新たなソリューションに寄与しています。
グローバル・イノベーターに招待された企業は関連分野のプラットフォームに参加し、主要な課題に対するグローバル行動計画の策定に貢献します。
株式会社CureAppの企業概要
社名: 株式会社CureApp(CureApp, Inc.)
CEO: 佐竹 晃太
本社所在地: 東京都中央区日本橋小伝馬町12-5 小伝馬町YSビル4階
米国支社(CureApp North America, Inc.): 440 N Wolfe Rd, Sunnyvale CA, 94085
URL:https://cureapp.co.jp/en/index.html
※「治療アプリ」は、CureAppの登録商標です。
「治療アプリ」の現在の開発状況は下記のとおりです。
- ニコチン依存症治療アプリ: 慶應義塾大学医学部呼吸器内科との共同開発。2019年5月、日本初となる治療用アプリの大規模RCT(ランダム化化比較試験)を終了し、現在薬事申請中。
- 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療アプリ: 東京大学医学部附属病院との共同研究。2016年10月より臨床研究、2018年4月より多施設での臨床試験を開始。
- 高血圧治療アプリ:自治医科大学循環器内科学部門との共同開発。2019年12月より治験を開始。
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