名古屋大学の窪田智徳特任助教（研究当時は大阪大学）らの研究グループはアンドロイド（ヒト型ロボット）を人間が操作すると、アンドロイドが示す態度が操作者の心理に影響するとの研究結果を発表した。ロボットの性格や振る舞い、人間との協調動作などの設計に生かす。
表情や手の動きを操作できるアンドロイドを使い実験した。被験者はまず、10枚の絵画を見て好みの順番を付ける。次に、6位になった絵画を人に薦める会話をアンドロイドに自律的にさせ、一部の被験者にその会話を聞かせながらアンドロイドの表情または手の動きを操作させた。残りの被験者にはアンドロイドと人の会話を聞かせるだけにし、操作はさせなかった。
その後インターバルを挟み、被験者に再び10枚の絵画を順位付けさせた。すると、アンドロイドを操作した被験者には、実験前に6位だった絵のランク付けが高まる傾向が見られた。アンドロイドがその絵画に示した好意的な態度が、操作者の意思決定に影響したと考えられる。
窪田特任助教は「人がなんらかの判断を下す場面で、操作対象のロボットの振る舞いが影響しうる」と語る。介護や接客といった分野では、人間とロボットが協調して仕事をこなす場面が増えると想定される。ロボットが前向きな態度をとることなどによって、操作する人間のモチベーションや失敗した際の態度などに変化が生まれる可能性がある。
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August 25, 2022 at 10:21AM
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アンドロイドの態度、操作者の心理に影響 名古屋大学 - 日本経済新聞
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