経済再開をテーマとしたトレードの復活で米株式相場が浮揚し続けると見込む強気派は4日、厳しい事実に直面せざるを得なかった。テクノロジーの超大型株の影響力は無視するのが難しいという現実だ。
経済再開で原油価格は2014年以来の 高値を付け、エネルギー株の上昇を支えた。イスラエルのバイオ医薬品メーカー、レッドヒル・バイオファーマは米メルクに続き、新型コロナウイルス治療の経口薬療法に関する有望なデータを発表し、新型コロナ治療の見通しは明るさを増した。
しかし、4日に大型テクノロジー株が崩れ、過去1カ月の下落基調で下げ幅が相場調整を示す10%に急速に近づいた後は、こうした状況はどれも重要性を失ったように見受けられる。S&P500種株価指数は1.3%安と、先週末1日の上昇分を帳消しにし、7月以来の安値で終了。20年3月以降の強気相場の主要な下値支持線となってきた100日移動平均を割り込んだ。
経済再開トレードの復活でも、フェイスブックとアマゾン・ドット・コム、アップル、マイクロソフト、アルファベットの大型テクノロジー株5銘柄の市場全体への影響力に太刀打ちすることはほとんど不可能だ。ゴールドマン・サックス・グループとブルームバーグの集計データによれば、5社のS&P500種に占めるウエートは22%で昨年より低下したものの、その影響力は少なくとも1980年以来、比較可能などんな銘柄群よりも依然として大きい。
4日のS&P500種の下落幅は、大型ハイテク株5社の下げを除くと半分程度にとどまり、テクノロジー株がいかに大きく市場を動かしているかの一例となった。

EPウェルス・アドバイザーズのポートフォリオ戦略担当マネジングディレクター、アダム・フィリップス氏は「これらのテクノロジー企業の支配力はもろ刃の剣だ」と指摘。新型コロナの「パンデミック(世界的大流行)を通じ、これらの銘柄は相場下支えの大部分を担ったが、市場のリーダー交代で相場の足かせになる恐れがある」と分析した。
4日はフェイスブックが4%超の大幅安に見舞われ、アマゾンは6営業日続落となった。5社の時価総額は計3%近く減って、9月のピークからの目減り分は約1兆ドル(約111兆円)に拡大。ここ1年では、2回目の10%調整の瀬戸際にある。

原題:
Faang’s Dominance Too Hard to Overcome as 10% Correction Looms(抜粋)
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