
国際特許を見れば、各国の技術水準が分かる
各国の技術力を比較するのは簡単なことではないが、出願された特許数を見れば、おおよその技術水準について知ることができる。例えば日本の自動車メーカーは自動運転システムの開発で出遅れていたとされるが、このところ巻き返しを図っていると報道されている。実際、米国で出願された自動運転関連の特許数では、トヨタ自動車が上位に入るなど、特許出願と技術開発はほぼ比例していると言って良い。 基本的に特許というのは各国でそれぞれ出願するものだが、特許協力条約(PCT)に基づくいわゆる国際特許を選択すれば、ひとつの国への出願よって複数国に出願したことと同じ効果が得られる。グローバルに活動する企業は国際特許の出願に積極的なので、同特許の出願件数を比較すれば、各国の技術力を端的に評価できる。 この国際特許の出願において近年、著しい伸びを見せているのが中国である。中国の国際特許出願は、2000年にはわずか800件弱と、1位の米国(約4万件)はもちろんのこと、日本や韓国よりもはるかに少ない件数だった(世界知的所有権機関調べ)。 ところが2010年代に入って中国は急激に技術開発を活発化させ、申請件数が急上昇。とうとう2019年には米国を抜いて世界トップに躍り出た。2020年のランキングも発表されているが、米国は約5万9000件と微増にとどまる一方、中国は約6万9000件と16%も増加し、米国との差を広げている。ちなみに日本は約5万件で、2019年との比較では何と4.1%のマイナスとなっている。 中国の特許件数が大きく伸び、米国は微増、日本に至ってはマイナスという状況であり、これはどう見ても由々しき事態といってよいだろう。 ちなみに企業別の特許ランキングで4年連続首位となったのは中国ファーウェイ(華為技術)だった。同社の製品に対しては、米国政府が安全保障上の問題があるとして禁輸措置を実施している。同社製品にどれほどのリスクがあるのか定量化はされていないが、同社が圧倒的な技術力を持つ企業であることは間違いない。 安全保障の分野では、実際にそれを行うかどうかにかかわらず、敵対的行為を実施できるケイパビリティ(潜在的な実行能力)を持っているかどうかが極めて重要な意味を持つ。ファーウェイが4年連続で技術トップであることは、同社が高い技術力を持っていることの裏返しであり、この事実がもたらす影響は大きいのだ(特許数を公開情報として見せつけることも、すでにインテリジェンス活動の一部と考えた方がよい)。
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May 26, 2021 at 05:02AM
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