ロボットなどの先端技術を農業、工業分野に生かそうと設立された宇都宮大学のロボティクス・工農技術研究所(REAL=リアル、宇都宮市陽東)のプロジェクトが実用化に向けて着々と前進している。すでに商品化が視野に入ったものもあり、尾崎功一所長(同大教授)は「どのプロジェクトも順調に進んでいる」と自信をのぞかせる。
REALは先端技術の社会実装を実現する研究拠点として平成30年7月、同大陽東キャンパスに開設。現在、12のプロジェクトで技術開発に取り組んでいる。
「農業支援ロボット」プロジェクトでは、イチゴを収穫するロボットや収穫した農作物を運搬するロボットの開発が進む。収穫ロボットはカメラ画像の色から熟したイチゴを選択、大きさの違いも判別し、傷つけずに収穫することが可能だ。
運搬ロボットはスタッフが「デカ4駆」と呼ぶ4輪駆動式人追従型ロボット。ナシやハクサイなど農作物を収穫する際、人と一定の間隔を保ちながら追従、狭い畝(うね)の間を搬送できる。薬剤散布などへの用途拡大も研究中。いずれも県内外の生産農家などで実証試験を重ねており、イチゴ生産量52年連続日本一の農業県・栃木で生産者支援に一役買うことになりそうだ。
また、「パーソナルモビリティロボット」プロジェクトでは、REALが開発した磁気ナビゲーション技術を使った自律移動ロボットを製作している。磁気ナビゲーションは、建造物の鉄骨や地中の水道管などの影響で特定の場所に現れる磁気の乱れを利用し、ロボットが自分のいる位置を把握するシステム。衛星利用測位システム(GPS)が使えない木陰や人混みの中でも安定した走行が可能で、ゴール地点へ迷わず到達できる。
今月初め、「観光用モビリティ」をテーマに大谷公園(同市大谷町)で実証実験を実施。参加したプロジェクトマネジャーの竹林拓海さん(22)=同大大学院地域創生科学研究科修士課程=は「自律移動ロボットは足腰が弱いお年寄りらの歩行支援が目的。外出機会が増えれば地域活性にもつながる」と強調し、令和7年の大阪万博参加を目指したいと意気込む。
尾崎所長は「研究成果を世に出したい。先を見据えた取り組みが必要で、農工連携の重要性はさらに増す」と話している。(鈴木憲司)
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