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シナノケンシ宇宙事業参入 衛星制御装置 モーター技術活用 - 信濃毎日新聞

 精密モーター製造のシナノケンシ(上田市)は、宇宙事業に初参入する。モーターで培った技術を生かし、人工衛星開発・製造などのベンチャー、アクセルスペース(東京)と共に衛星の姿勢制御装置を開発し、搭載した衛星で2023年に実証実験を始める計画だ。近年、衛星の開発や打ち上げに民間事業者が多く参入しており、部品の量産需要が見込めると判断。従来比で価格を2〜3割抑え、納期の半分程度への短縮を目指す。

 12日、両社がシナノケンシ本社で記者会見した。開発するのは「リアクションホイール」と呼ぶ小型人工衛星向け装置。ホイールやモーターなどで構成し、ホイールの回転を加減速して起きる力で衛星の向きを変える。衛星は観測地点や地上のアンテナと高精度で向き合う必要があり、姿勢制御は重要な機能となる。

 同装置は衛星1機につき4個程度搭載。衛星のカメラのぶれなどを防ぐため、振動の少なさが求められ、シナノケンシの技術担当者は「車載、医療用モーターなどで蓄積した低振動、低騒音技術を生かせる」と説明する。

 現在は小型衛星向けのリアクションホイールを造る国内メーカーはなく、機体製造ベンチャーなどが求める価格や納期を満たす製品が少ないという。開発計画は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業として、本年度から2年で約2700万円の助成を受ける。

 シナノケンシの金子行宏取締役開発技術本部長は、地上から400〜600キロ程度の宇宙空間に多数の小型衛星を打ち上げて、通信や災害監視などに役立てる「衛星コンステレーション」の動向が活発化していると指摘。「ビジネスを狙う民間参入で小型人工衛星の市場が伸びる」と期待している。27年の新規打ち上げ数百機に占めるシェア10%を目標とする。

 アクセルスペースは08年の創業以来、重量100〜200キロ程度の小型人工衛星5機の開発・製造・運用を手掛けており、地球全体をカバーする衛星観測網の構築が目標。山崎泰教取締役最高ビジネス責任者は「衛星の量産化を目指す。重要部品のリアクションホイールをシナノケンシと開発し、低価格のサービスを実現したい」とし、自社の衛星に搭載する方針を示した。

(10月13日)

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