従来の軍事力を無力化する新技術・戦略とは？ - 日本経済新聞

2020年8月26日の日本経済新聞朝刊1面に「東アジア、崩れる軍事均衡(Military Technology)」という記事がありました。近年の技術革新が世界の軍事バランスを変化させています。従来型の軍事力を一瞬で無力化してしまう軍事技術・戦略とは、どういったものなのでしょうか。

ここが気になる

北朝鮮は近年、ミサイルなどの攻撃能力を急速に高めています。2017年に発射した弾道ミサイルは、核爆発を起こすと電磁波で電子機器や人工衛星を機能不全にするのに適した高度で爆発し、一部の日米関係者を青ざめさせました。同一目標への多数のミサイルの同時発射や、変則的な軌道で突入する新型弾頭は、米国がこれまで導入してきたイージス艦や迎撃ミサイルといった従来型の装備では対応できません。

軍事費が公表ベースで米国の3分の1程度とはいえ、急速に膨張し続けている中国も脅威となっています。米軍や自衛隊が懸念しているのは、中国による「無人機の大量集中投入」。1機数万円の無人機（ドローン）に爆薬を搭載し、基地に向かって数百機規模で発進させる、というシナリオです。1発数十億円するミサイルでも対処できません。

私たちの暮らしは、技術革新によって格段に便利になりました。人工知能（AI）の進化で、ビジネスも生活も省力化できる部分が増えてきました。それは軍事の面も同じです。米軍は無人機を迎撃するために、AIが最適な戦闘機や艦船を選び出し、撃墜用ミサイルの発射を命じるという戦略に着手しました。米中ロや北朝鮮などが未知の軍事技術を振りかざして対峙する時代。日本も決して無関係ではいられません。

【詳しく知りたい人へ】
• コロナが変える米軍の姿　「無人・小型化」を推進へ
• 中国・北朝鮮の新型ミサイル、日米で追尾　小型衛星網で

20代編集者が同世代にむけて新聞の読みどころを発信する「朝刊1面を読もう/Morning Briefing」は平日朝に公開します。もっと詳しく知りたい人は8月26日の朝刊1面を読んでみてください。

この記事をまとめた人:黒田麻友
2018年入社。1面などの見出し付け・レイアウトを担当。よく切れる包丁に代えたことで切れないストレスは減ったが、月に2回は手まで切ってしまうようになった。

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August 26, 2020 at 05:00AM
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